友達の家 [不思議な話し]
いつも読んでいただきまして、ありがとうございます。
高校生の時に友達の家に遊びに行った時の話しです。
友達の家は古い平屋の貸家でした。二部屋だけの間取りで外に洗濯機が置いてありました。
奥の部屋で友達と楽しく談笑していました。私達がいる部屋でもテレビがついて、親御さんがいる部屋にもテレビがついていて、生活音で騒然とした空間にいました。
テレビの音以外にも平屋の一階建てなのに二階があるみたいにさっきから何かが走り回っている足音もします。
私は友達に「さっきから天井から走り回っている足音がするんだけど気のせいかな?」
(友達は自分達のテレビを消し聞き耳を立てていました。)
友達は「ずっと前寝てたら座敷わらしみたいな小さな男の子に遊ぼう~言われたけど眠くて遊んであげれなかったから多分その子が遊んでいるのかな?」
(友達と私は勘が鋭いと言う共通点がありました。)
私は友達の家にお邪魔していたので遠慮して全部は言いませんでした。
けれど、床に座った瞬間、空間がグルグルと渦巻いた感覚で、居心地の悪さに早くお暇したいと考えていました。
友達のお母さんがさっきから出たり入ったりして、外の洗濯機を回しながら近所の人と喋っていました。
私と友達はお母さんが誰と喋っているのか気になり襖を開けて覗いていました。
砂利の足音がして近づいたかと思うと磨りガラス越しに顔を張りつけて家の中を覗いているおじさんがいました。
(なんか・・・・えっ・・・私と友達は近所のおじさんを見ています。)
おじさんが「あつい」と言っているのが聞き取れました。
私「おじさんが暑い?言ってなかった?」
友達「覗いて暑い言ってたね~」
友達「おかん~どこのおじさんと喋ってるん?」
友達のお母さん「・・・誰もきてないし喋ってないよ」「変な事言わないでよ~」
友達のお母さんは誰もいないと言っています。
私と友達は同じ事を思っていました。
磨りガラス越しに見たおじさんの顔は火傷をしていて目が焼けただれていました。
お化けに昼間の時間なんて関係ない、出たいときに出るんだと思いました。
友達と私の結論は、火傷して亡くなっているから「あつい」と言って訴えているのだろうねと言う事でした。
その後直ぐに友達は帰った方がいいと言ってくれたのでお暇しました。
後に友達は座敷わらしだと思っていたけれど、いつまで経っても家が貧乏だから、あれは座敷わらしじゃない者だとも言っていました。
その友達は親のもめ事があり引っ越してしまいました。
その友達とはそれっきりで交流はありません。
何年か経って車で側を通った時にもあの貸家はまだありました。
多分、土地の場所が良くない様な気がします。正直、近くも行きたくありません。
触らぬ神に祟りなしです。
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